事業内容

Our business

高い技術力で未来のモビリティ社会実現に貢献できる集団に

1991年2月ソフトウェア開発企業として札幌でスタートして以来、シーズ・ラボは人々の移動に価値のあるサービスを提供してきました。

2019年1月には、コアデバイスを深耕し製品力を高めることを強みとするアルプス電気株式会社と、広範なデバイスや技術をシステムに仕上げることを強みとするアルパイン株式会社が経営統合したアルプスアルパイン株式会社のグループ企業となり、シーズ・ラボは、これからのモビリティ新時代を牽引するソフトウェアに特化した開発拠点の役目を担うことになりました。

今、モビリティ業界は、Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)といった「CASE」と呼ばれる新しい領域で技術革新が進み、100年に一度の大改革の時代を迎えています。
そして、その全ての変革を成し遂げるのがソフトウェアです。

これまで蓄積してきた位置情報技術を活かし、カーナビゲーションシステムを始めとした各種車載インフォテインメントシステム開発に加えて、IoTトータルソリューション、AI活用、新たな車室内価値の提供を貢献するサウンドシステム開発など、より安全でより快適なモビリティの新しいサービスの創造と更なる進化を目指します。

シーズ・ラボは、高い技術力で未来のモビリティ社会実現に貢献できる集団として、人の移動に貢献し、未来を拓くソフトウェア開発と、世界の道と人を繋ぐサービスを提供していきます。

車載システムソシューション事業

カーナビゲーションシステムを始め各種車載インフォテインメント(IVI:in-vehicle infotainment)システムに関わる量産開発や保守業務をメインに行っています。
量産開発では高い品質レベルのソフトウェアを実現し提供しています。また高度化するIVIに重要なHMIの開発にも携わっています。

既存の量産開発だけではなく、V2X(Vehicle to Everything)や高精度地図を利用したソフトウェアの先行開発等、次世代技術の取り込みも積極的に行っています。

車載システムソフトウエア量産開発

カーナビゲーションシステムの量産開発、保守業務を中心に各種IVIシステムの設計・開発を行っています。
車載システムの基幹技術の1つである各種センサーを使用した自車位置測位など高度なソフトウェアを提供しています。
またADAS領域など今後需要の伸びが予想されるソフトウェアの開発にも関わっています。

量産ナビデータベース年次開発

カーナビゲーションシステム用の量産データベース作成とデータの評価業務を中心に行っています。
量産データベースは海外、国内向けの開発を行っており、各種自動車メーカに提供しています。

V2X技術などを活用したソフトウェアの先行開発

V2X技術や高精度地図などを活用した安全運転支援システムの実現性検証、先行ソフトウェアの開発に携わっています。

サウンドシステムソリューション事業

主にデジタル信号処理技術を軸としてサウンド処理ソフトウェアの設計・開発を行っています。
従来型のアンプ向けソフトウェアの量産開発を通じて車室内環境のさらなる充実に貢献するとともに、狙った乗員にだけ音を伝える「ゾーンサウンド」などの先行開発にも関わることにより新たな車室内価値の提供にも貢献しています。

また車両近接通報装置(AVAS)など新しい技術領域の開発にも関わり、電気自動車へのシフトなどこれからのモビリティ社会向けのソフトウェア開発も行っています。

 

サウンドソフトウェア先行開発

ゾーンサウンドなど次世代のサウンドシステムの実現性検討およびOEM向けデモを目的とした、マイコン/DSP/音響チューニングツールそれぞれのソフトウェア開発に関わっています。仕様検討やシステム設計などの上流工程から、コーディングやシステム評価までを一貫して担当しています。

サウンドソフトウェア量産開発

OEM向けの車載アンプを中心に、量産製品のサウンドソフトウェア開発を行っています。

メイン開発として、デジタルシグナルプロセッサ(DSP:digital signal processor)ソフトウェア開発、マイコン制御ソフト開発を中心に、車載量産サウンドソフト開発を行っています。
サウンドソフトウェア量産開発業務については、量産製品開発にかかわる、設計・開発・評価の工程を一貫して担当しています。

各フェーズ毎に、計画・レビュー・検証を実施し定義した成果物が作成されているか、各工程チェックリストをもとに確認を実施する。

デジタルサービスソリューション事業

モノから得られる情報をサーバに蓄積し、それらを処理することにより、利用者に必要な情報を提供するシステムの開発を行っています。
モノから得られる情報とは、車やバスなどの車載装置、センサーなどの計測装置、カメラ、スマホなどから得られる、位置・数値・画像・状態などの情報を指します。
また、サーバでの処理は、リアルタイムで行うもの、あるいは情報を蓄積・分析して結果を活用するものがあります。

シーズ・ラボが得意とする、地図や位置情報の取扱い・大量データ処理・組込アプリ開発と、バス事業者様向けのクラウドシステム開発の経験を活かし、システム一式として開発しています。

アルプスアルパイングループのソフトウェア開発会社として、アルパインブランドの製品やサービスの開発を担うほか、企業様のリクエストに応じた開発を行います。

位置情報サービス・ソリューション

主にレンタカー事業者向けに、アルパインブランド製品と連携した、クラウドサービスの開発を行っています。

長年培った車載ナビゲーションの技術や、クラウドサービス開発の技術を応用しています。
顧客利用状況、ニーズについてアルプスアルパインの営業部門からインプットを受け、要件定義から始まり、設計~開発~検証を一貫して担当します。
開発では、バージョン管理ツールの統合環境を用いて、チケットによる要件/バグ管理、ソースコードの変更管理、CI/CD環境実現など、一貫した開発管理を行っています。

  • Android/iOSアプリケーション開発
  • AWSサービス開発(フロントエンド、バックエンド、インフラ)
  • 位置情報関連技術

位置情報サービス・ソリューション 開発実例

レンタカー事業のためにつくられた車両位置情報管理システム | アルパイン | ALPINE Japan https://www.alpine.co.jp/solution/productandservice/rentalcar

シーズ・ラボが得意とする位置情報技術が、アルパインブランドの製品やサービスの開発に活かされています。

デジタルキー

CCC規格(※)に準拠したワイヤレスデジタルキーシステム実現のためスマホアプリ用SDK の量産設計、開発を行っています。

CCC規格とは、車両やスマートフォンなどの間で安全に鍵情報を共有するために策定された国際的な標準規格です。
この規格により、異なるメーカー間の車両/スマートフォンでも互換性が確保され、ユーザーは安心して便利なデジタルキー体験を楽しむことができます。
また、スマートフォンを使ったデジタルキーのシェアリングサービスや家族・友人との鍵共有も可能になり、生活全般をより快適で効率的にします。

自分たちの作ったものが未来の日常を支えるツールとして世界中で使われることを想像するとわくわくします。

カメラ活用(人流分析)

カメラの映像から人の動きや属性を分析し、エッジ組込からサーバまでシステム一式を開発しています。

人の動きの分析は、複数のディープラーニングで判定した結果を、対象業務の条件と組み合わせて判断します。
ディープラーニングによる判定は、北海道大学調和系工学研究室との共同研究の成果を活用しています。
2021年度には、じょうてつバス様のご協力を得て、路線バスを利用するお客様の移動と属性の分析を行い、業務に有用な情報が得られることを確認しました。
また、アルプスアルパインの業務として、福島県いわき市の二カ所の駅で、人の流れと属性の分析を行いました。

  • バスの乗降分析
    バスの乗降分析
  • 駅での人流分析
    駅での人流分析
  • イベント会場での人流計測
    イベント会場での人流計測

共通モビリティPF開発

アルプスアルパイングループのクラウドシステム統合のため、AWSサービスを活用したサーバのソフトウェア設計、開発を行っています。
AWSサービスの最新動向を把握するための技術調査なども行っています。

デジタルキャビンソリューション開発

車室内空間全体の快適性を高め、これまでの「移動空間」を「感動空間」へ進化させるデジタルキャビンソリューション実現にむけた先行開発を行っています。

音や映像、振動などを組み合わせ、キャビンに乗り込んだ人たちの目・耳・感触など五感にアピールする空間を実現するため、調査・開発を進めています。

生成AI活用ソリューション

私たちは、生成AIの可能性を最大限に引き出すべく、業務効率化はもちろん、クリエイティブな価値創造や新サービス開発につながる先行開発に積極的に取り組んでいます。
ドキュメント自動生成、コード支援、ナレッジ検索、自動要約など、具体的な業務シナリオを通じた実装実験を進めており、組織全体の生産性と競争力向上に貢献しています。

環境開発ソリューション事業

開発組織全体の生産性と品質向上を目的として、Internal Developer Platform(IDP)を中核とした開発環境支援業務を積極的に推進しています。
具体的には、CI/CDパイプラインの標準化、開発テンプレートの整備、各種自動化ツールの統合、環境構築の即時化など、開発者が価値創出に集中できる仕組みを整備しています。

IDPは「開発者のためのインフラ」であり、開発の民主化と高速化を支える基盤技術として、今後ますます重要性を増す領域です。
弊社では、単なるツール整備にとどまらず、「組織のあり方」や「業務フローの再構築」も視野に入れたトータルな開発支援ソリューションとして取り組んでおり、他社との差別化や顧客提供価値の向上にもつながっています。

OSS管理・脆弱性調査支援サービス

カーナビゲーションシステムの量産開発におけるOSS(オープンソースソフトウェア)管理および脆弱性調査。
製品の品質と安全性を確保するため、OSSの適切な利用とセキュリティリスクの低減を目的とした包括的なサポートを行っています。
CSMS(Cyber Security Management System)や脆弱性対策への取り組みは、ソフトウェア開発における重要な基盤のひとつです。

現代のITサービスにおいて、セキュリティの強化は単なるリスク回避ではなく、企業の信頼性を支える柱であり、技術力を証明する要素でもあります。

当社では、組織全体でCSMSの強化と脆弱性管理に積極的に取り組み、セキュアな製品・サービスの提供を通じて、より高い顧客価値を創出します。

また、こうした取り組みは、エンジニア一人ひとりの技術力向上にもつながります。
企業としての成長と、個人のキャリア形成を両立できる環境づくりを目指し、今後も継続的にセキュリティ分野への投資と育成を進めてまいります。

開発環境インフラ基盤

主に車載ソフトウェア開発のための、SDV (Software Defined Vehicle) 時代の開発環境インフラ基盤の構築・運用を担っています。

本プロジェクトのミッションは

  • 世界中の開発メンバーとシームレスに協働可能な基盤を整備
  • アジャイル開発×継続的なCI/CDにより、常に最新かつ高品質なリリースサイクルを実現
  • 車載ソフトウェアの品質・安全性向上と市場投入スピードの最大化への貢献

です。

SDV時代に必須のCI/CD基盤設計や、品質可視化、生成AI連携、クラウドネイティブ環境構築などの最新技術・トレンドに深く関わる経験や、車載ソフトウェア開発基盤を通じ、厳しい品質要件・安全要件のプロジェクト経験や知見が獲得できます。
また、本プロジェクト自体がアジャイル開発のため、担当領域の決められた業務だけでなく、要件定義、アーキ設計、技術開発、顧客折衝など幅広いフェーズに参加できます。

検証自動化システム開発

近年、車載システムはますます高度化・複雑化しており、それに伴いソフトウェアの品質保証がこれまで以上に重要となっており、車載ソフトウェアの品質向上と、問題発生時の対応時間(TAT:Turnaround Time)の短縮を目的に、検証自動化システムの開発・導入を進めています。

本取り組みにより、開発スピードと品質の両立を実現し、より高品質な製品を迅速に市場へお届けする体制を構築し、以下の価値を提供していきます。

  • 高速かつ正確な検証:CANやLINなどの車載通信プロトコルに対応し、複雑な動作シナリオも正確に再現・検証可能です。
  • 継続的な品質チェック:CI/CDと連携し、開発のたびに自動で検証を実施。品質の劣化を未然に防ぎます。
  • 迅速なフィードバック:不具合の早期発見・修正が可能となり、製品リリースまでの期間を大幅に短縮します。
  • 品質データの蓄積と活用:検証結果を蓄積・可視化することで、品質傾向の把握や継続的な改善活動に役立てています。